ここに書かれた内容はメーカーの保証するものではないため、これによって生じた事故や破損等については全て自己責任となることをご了承ください。
CANYON Grail AL 7.0をチューブレス化してからその乗り心地に味をしめ、CANYON Ultimate CF SLXもチューブレス化したい欲がふつふつと涌いてきてしまいました。
しかし、Ultimateに履かせているのは完成車に付いてきたMAVIC Cosmic Pro Carbonの2017年モデル。現行のUST(Universal System Tubeless)ではなく、チューブレスには対応していない普通のクリンチャーなのです。
これまで使い続けているクリンチャータイヤContinental GP4000SⅡ(廃盤)は何セットかストックがあるし、そのままクリンチャーで使ってもいいんだけど、一度チューブレスを経験してしまうと、タイヤの中に余計なゴムチューブが入っていることが気になって仕方がない。
というわけで、ダメ元でチューブレス化にチャレンジしてみました。
コンテンツ
今回使用したもの
チューブレスタイヤ
チューブレス対応リムテープ
DT SWISS チューブレス レディ テープ 10m×19mm
チューブレスバルブ
シーラント
SCHWALBE DOC BLUE PROFESSIONAL シーラント
作業手順
チューブレスレディのホイールをチューブレス化する場合と作業自体は同じなので、CANYON Grail AL 7.0をチューブレス化した時の映像が参考になるかと思います。
ホイールからクリンチャータイヤとチューブを外す
車体からホイールを外し、タイヤレバーを使ってホイールからタイヤとチューブを外します。
パーツクリーナーでリム内部を洗浄する
リムテープを密着させてエア漏れしないように、リム内部の埃や汚れを取り除きます。
ホイールによってはスポーク穴が開いているようですが、Cosmic Pro Carbonは既に何らかの素材でリム内部がコーティングされ、穴が塞がれていました。
チューブレス対応のリムテープを貼る
バルブ穴の前後、スポーク1区間分重なるようにリムテープを1周貼り付けます。
Cosmic Pro Carbonのリム幅は17mmなので、今回19mmのリムテープを使いましたが、もう2mmくらい幅広のテープでも良かったかもしれません。
チューブレスバルブを取り付ける
バルブ穴部分のリムテープに千枚通しで穴を開け、チューブレスバルブを取り付けます。
バルブ穴がエア漏れの原因になることが多いので、バルブ根本のゴム栓をしっかりバルブ穴に押し込み、外側から挟み込むようにナットを締めます。
今回手の力で締めただけではエア漏れしてしまったので、ラジオペンチで増し締めしました。
チューブレスタイヤを取り付ける
今回の最難関はこのタイヤの取り付けでした。
チューブレスタイヤは形状はクリンチャータイヤとほぼ同じですが、ホイールと密着して空気を溜める構造のため、ビードが圧倒的に分厚いです。そのためホイールにはめる時に比べものにならないくらい力が必要です。(噂通り…)
チューブレスタイヤの中でも今回使ったContinental GP5000TLは特に固いらしく、一人の力ではどうにもならず、最後の10cmは娘の力を借りて何とかはめることができました。
試しに空気を入れてみる
そもそもチューブレス対応のホイールではないので、リムテープを貼ったところで絶対にシーラントが必要なことはわかっているのですが、シーラント無しでどの程度エア漏れするのか把握するために空気を入れてみます。
今回、フロントホイールはシューシュー音を立てながらエア漏れしていましたが、リアホイールは意外とエア漏れせずビードが上がってしまいました。
シーラントを入れる
一度空気を抜き、バルブコアを取り外してシーラントを注入します。
シーラントの説明書には「ロードバイクは30ml」と書かれていますが、念のために50ml入れました。
空気を入れる
ビードを上げつつ、エア漏れを確認するために、タイヤの適正空気圧の上限くらいまで空気を入れてみます。
シーラント無しではエア漏れしまくっていたフロントホイールも、シーラントを馴染ませると何とかエアが入った様子ですが、空気圧がすぐに下がるので明らかにどこからかエア漏れしています。
これは残念ながらチューブレス化失敗かと、チューブラーに戻すことを考えていました。
しかし、1時間おきくらいに適性空気圧の上限まで空気を入れることを繰り返していたところ、徐々に空気圧が下がり幅が少なくなり、最終的にはほぼ空気圧が安定しました。
10kmほど試走してもエア漏れ無く走れたので、しばらくこのまま様子を見てみようと思います。
次回作業をする際の改善点
ビードワックスを使う
チューブレスタイヤのビードはエア漏れを防ぐために摩擦抵抗が強く、そのままだとホイールにはめづらかったり、ビードが上がりづらかったりするみたいです。それを改善するためにビードワックスなるものがあるらしいので、次回はそれを使ってみようと思います。
SCHWALBEのタイヤレバーを使う
今回は定番のPanaracerのタイヤレバーを使いましたが、タイヤをはめ込んだ状態で固定しておくことができないため、1本を娘に固定してもらい、1本を自分で固定し、もう1本で最後の10cmをはめるという連携プレーで何とかクリアしました。SCHWALBEのタイヤレバーは固定機能があるため、そんな苦労をすることがないみたいです。
チューブレス化してから空気圧が下がるのが早いのが気になっていたところ、原因はどうやらチューブレスバルブのバルブコアの締めが甘かったことのようです。
バルブコアを付属の工具で増し締めしたところ、空気圧はだいぶ落ち着きまきした。